ブログ

校長日記

校内の一コマ(2023.7.4)

最近、事務作業にばかり追われてしまい、校長室に閉じこもり気味でありました。

これではだめだと、とりあえず、校内を散歩しようということで、多目的ホールを通りかかると、写真のような青竹と『七夕企画展示中』の表示を発見! そばには、自分が叶えたい目標や願い事を書いて飾ることができる短冊もあるじゃないですか!

なんてナイスな企画!

どれどれ、生徒たちはどんな短冊を書いているのかなと…。

「しあわせになりたい!」

「楽して生きたい!」

「好きな人に、好きな人がいませんように…」

「ずっと一緒にいられますように…」

「なにわ男子に逢えますように…」

「友達といつまでも仲良くいられますように…」

「すぐ怒らないように心がける!!」

「今日から気温5℃下がりますように。ぶっちゃけいうと24℃ぐらいがいい!」

「誰か、雇ってください!」

「弟が健康でいられますように…」

生徒たちの心の言葉を読ませてもらったら、私の心がほぐされておりました。

「生徒たちみんな、それぞれにしあわせな人生を送れますように…」

 

年度初めの風景と雑感

令和5年度が始まりました!

先週は、生徒会行事の対面式&部活動紹介があり、生徒会長の根本君より、「本宮高校がみんなにとってより良い場であり続けるために、お互いの違いを認め合うことを大切にしていこう!」という話がありましたが、本当に素晴らしい挨拶でした!

今年度は、秋に公開文化祭「檀陵祭」が開催されます。ここのところの春爛漫の陽気も相まって、どことなくわくわくとした雰囲気の中で令和5年度が始まりました。

本校では、入学式での書道部員による書道パフォーマンスが伝統になっていますが、今年度の文字は「希望」でした。

  生徒諸君!

  成長は、それを望むこと「希望」から始まります。

  「希望」は、行動するためのエネルギーの源泉。

  行動することで初めて見える景色があるはず。それを楽しめたなら最高!

  行動して失敗しても学べることは多いし、

  それならば「希望」を握りしめて進んで行くしかない!

そんな思いを込めて、可能性の塊の君たちこそ、私たちの未来への「希望」なのです!

探究活動の様子

 2年生の修学旅行も無事終了し、今、探究活動が着々と進んでいます。

分野「はたらく」では、仕事・働くこと・販売・経営・職業、分野「そだてる」では、保育・教育・成長、分野「くらし」では、環境・地域、分野「からだ」では、医療・福祉・健康・運動、分野「その他」では、以上の分野に該当しないその他の内容で、生徒たちが「本宮市をもっと好きになる(好きになってもらう)」ことを目指す取り組みをそれぞれに設定し探究中です。

 今日は、分野「はたらく」の探究で、今は懐かしい?「石焼き芋」の製造・販売に挑戦するゼミの様子を見せてもらいました。なんと、石焼き芋の窯を業者さんに作成してもらい、本日は、石焼き芋販売のプロでもあるTSサポートの佐藤敏則さんに学校にお越しいただき、その作業の基本を伝授していただくとともに、商売をする上で大切な基本を教えていただきました。生徒たちは、実際に作業しながら身体で感覚をつかんでいくことの大切さや、シンプルな作業の中にこそある働く喜びの神髄を感じ取っていたように感じます。

 本校生の肝煎りの石焼き芋の製造・販売は、本宮市の秋祭りなどの機会に本宮市内各所で行う予定とのこと。私も試食させてもらいましたが、さつまいもの品種にもこだわり、これもまた逸品でした。

 

 

1学期終業式を終えて。

本日、1学期の終業式を行いました。

式の校長からの話では、私たちは誰でも、一人の人間として命が守られ、社会のルールの中で明るく楽しい生活をおくる権利「人権」を持っていることに触れながら、「相手の気持ちを考えて行動することの大切さ」「人との関わりの中で困ったことがあり、深く悩んでしまうような時は、勇気を出して誰か信頼できる大人に相談すること、SOSを発信して身を守ること」について話をしました。

 生徒たちが、この1学期を振り返り、どんな気持ちでいるのかは様々だと思います。成績が思うように振るわなかった生徒もいると思います。そうであるなら、ここから、くじけずに、自分の学習の仕方を変えてみることや、得た知識を実際に使うことを繰り返しやってみることについて伝えました。人は、地道な代わり映えしないような毎日の中で、ゆっくりと確実に変化し成長していく奇跡的な力を持った存在であり、そんな自分を信じることを忘れないでほしいと願います。

 そして、最も伝えたいこと「自分の命を大切にすること」についての話をしました。生徒たちは、社会に向けて飛び立っていく時のために、それぞれが、自分自身の社会との関わり方について、悩みながら、密かに必死で考えているはずです。時に、自分の存在意義が見つからない不安に苛まれてしまうこともあるのではないでしょうか。今日、生徒諸君に伝えたのは、オーストリア、ウィーンに生まれ、精神科医、心理学者で、第二次世界大戦中にユダヤ人であるためにナチスによって強制収容所に送られ極限の体験をしたヴィクトール・エミール・フランクルが、その体験を基に書いた著書『夜と霧』で説いていることについてです。 “ 自分の将来に待っている、自分を必要としている「何か」あるいは「誰か」のためにも、私たちは、自分の命を大切にしながら、試練を乗り越え、生きていかなければならない “ ということです。

 終業式の後、自ら志願した生徒たちによる学校周辺のゴミ拾い「クリーン作戦」が行われました。蒸し暑い中、作業する生徒たちを取材しながら、あらためて、生徒たちが有意義で充実した夏休みを過ごして、また元気に2学期に臨んでくれることを願うばかりです。

ミライ・ラボ スタート!!

昨日(R4.5.11)本校の2・3年生による「総合的な探究の時間」の取り組み「ミライ・ラボ」が始動しました!

前にもお知らせしましたが、本宮市の方々の様々なご支援をいただきながら「もっと本宮を好きになる。」を大テーマに、生徒たち自らが地域の課題や更なる魅力化策に取り組みます。

本宮市をもっと知るために、学校から飛び出して本宮市の様々な場所を訪れたり地域の方のお話を伺ったりしながら、生徒たちの想像力と創造力を総動員して「自分たちに何ができるか、何をすべきか」を考え悩みながら進んでいくのだと思います。教員はアドバイザーという立場で、生徒たちの主体的な活動を支援します。

様々な場に身を置いてみること、いろんな方と出会って話をしてみること、とにかく失敗してもいいから自分の考えを持って行動してみること、このことを思う存分やってみたら、失敗して恥をかくようなことが多少あったとしても(いや、むしろ失敗の経験から学びながら)きっと生徒たちは、少しずつ今よりもたくましくなっていくのだろうなと、本日の説明を聞いている生徒諸君の背中を見ながら、勝手に期待でわくわくしてしまいました。

本宮市春まつりに参加してきました。

4月16日(土)、本宮市白沢のふれあい夢広場で開催された本宮市春まつりに参加してきました。

開会式イベントでの本校書道部と安達太良太鼓のコラボレーションによるパフォーマンス、ステージイベントでの本校吹奏楽部の演奏、出店では、総合的な探究の時間の「本宮6次化商品開発ゼミ」の生徒たちが開発した「とろけるような恋塩味スティック」を販売するなど、生徒たちの活躍の様子を見ることができました。「とろけるような恋塩味スティック」は、本宮市特産の長芋を使用したポテトスティックで、私もすでに4つ目を購入!まさに人を夢中にさせる逸品なのです。

本校は、令和3年4月に本宮市との包括連携に関する協定を締結し様々なご支援をいただいており、2・3年生の「総合的な探究の時間」の授業「ミライラボ」では「もっと本宮を好きになる」を大テーマに、本宮市の課題解決やさらなる魅力化策に高校生ならではの柔軟な視点で取り組むプロジェクト学習を推進しています。本校の特色であるこの取り組みを通して、生徒たちそれぞれが挑戦し失敗から学びながら「体験することを楽しみながら学んじゃう!」というような取り組みになっていけばいいなと思っています。本宮市春まつりをスタートに、今年度も本宮市を舞台にした本校生のダイナミックな活動が生まれることを楽しみにしている今日この頃です。

 

終業式を終えて

先ほど、3学期の終業式が終わりました。今年度の最後の話として、東日本大震災と原発事故の伝承についての話と、探究活動をとおして、生きる力、生き抜く力をしっかりと身に付けてほしいことを話しました。昨日の臨時休業、本日朝のJR東北本線の大幅な遅延などにより、1年生、2年生でも参加できていない生徒もいたことは少し残念でしたが、それぞれの新年度が迎えられるよう、準備をしっかりとしてほしいと期待しています。

 

卒業おめでとう。

令和3年度の卒業証書授与式も好天に恵まれた3月1日に終えることが出来ました。
卒業生の皆さん、あらためまして卒業おめでとうございます。
式辞を掲載させて頂きます。

『 暦も三月となり、例年にない寒波や大雪に見舞われた冬から、春の気配が安達太良山や阿武隈川を少しずつ優しくつつみ、新しい季節への喜びが感じられるこの良き日に、本宮市長 高松義行(たかまつぎぎょう)様をはじめ、御来賓の皆様、保護者の皆様のご臨席をいただき、令和三年度、福島県立本宮高等学校の卒業証書授与式を挙行できますことは、この上ない喜びであり、皆様に厚く御礼を申し上げます。
 だだ今、卒業証書を授与された百四十六名の卒業生の皆さん、皆さんは、本校での高校生活における努力と成長の証を持って、本日、百七年年間の歴史と伝統のある、福島県立本宮高等学校を旅立ちます。本当におめでとうございます。
 また、これまで、お子様をいつくしみ、全力で支えてこられました保護者の皆様にとりましても、お子様が高校卒業という節目を迎えられましたことは、大きな喜びであると御推察を申し上げます。また、これまでの本校へのご支援に対し、あらためまして御礼を申し上げます。ありがとうございました。

 さて、本校の教育活動のスローガンでもある「ココで創ろう 君のミライ」ですが、ここ本宮高校で、卒業生の皆さんは、自分自身のミライに繋がる何を創ることができましたか。自分の胸の中で構いませんので、今、高校生活を振り返って、確認してみてください。授業のことを思い起こした人、遠足、檀陵祭や小文化祭、スポーツ大会等の行事が真っ先に頭に浮かんだ人、部活動や校外で経験したことを考えた人、一人一人違いはあると思いますが、自分自身の未来に役立つミライ、美しい蕾づくりが、皆さんの心と身体の中にしっかりと蓄積され、これからの生きる力になることと確信しております。
 そして今、皆さんはそれぞれの新しい未来の入口に立っています。「ココで創ろう 君のミライ」は、「今この瞬間に、この場所で、一人一人が」という意味を込めていますので、これからは、皆さん一人一人の人生のスローガンにして頂きたいと思います。皆さんはこれからも、それぞれが、進学先や就職先のそれぞれの場所で、その時その時に、未来を創っていくことになります。それは、楽しく喜びにあふれることばかりではないかもしれません。しかし、本校での学びや経験で身に付けた力と、本校の校訓である、「真摯、結束、身命」の真結身(まゆみ)の教えを高校生活において、常に行動指針としてきたことは、その時その時の難しい状況を解決し、乗り越えていくための、人生の礎(いしづえ)となり、皆さんを支え、未来に向けて前進し続けることに役立つはずです。

 また、皆さんは、二年前の台風十九号による水害や、昨年からの新型コロナウイルス感染症への対応など、過去に経験の無い大きな困難を乗り越えてきました。その様な中でも、昨年度の公開文化祭である檀稜祭や、今年度からスタートを切った、ゼミ方式による探究活動など、皆さんの活躍は、これからそれを引き継ぐ、後輩、在校生にとって見本となる、大変素晴らしいものでした。先日行われました、本宮市主催の報告会においても、学校を代表しての七つの発表に対して、本日御来賓としておいで頂いています高松市長さんからは、心温まる励みとなるご講評をいただきました。会場にお越し頂いた多くの方々からも、発表に対して高い評価のコメントを頂いています。皆さん卒業生が今年一年間頑張ってくれた成果だと思います。これからの時代を生き抜く皆さんにとって、予想できない困難な課題に果敢に挑戦し、地域などで活躍するための力を身に付けることは、とても重要です。皆さんは、探究活動などの、解のない、答えが一つではない学びに対して、主体的に創造的に取り組見ました。この様な活動をとおして、将来、生涯をとおして役に立つ力を身に付けることが出来ました。その力が、皆さんの前途ある未来を切り拓いてくれることに期待をしています。

 あと十日で、あの東日本大震災を引き起こした東北地方太平洋沖地震の発生から十一年目となります。復旧や復興も、新たな段階に入っていますが、その担い手は、若くこれからの前途が有望な卒業生の皆さんだと思います。本校の校歌の三番の歌詞は、
「いざ新しき世をぞ創らん」で、締めくくられています。その意気込みを皆さんは持ち続けて、これからの新しい社会を創ってくれるものと楽しみにしております。

 結びに、本日ご多忙の中、卒業生を祝福してくださるためにおいでいただいた、御来賓の皆様、卒業生を支えてこられた保護者の皆様に、日頃の御礼を申し上げ、皆様のご多幸をお祈りするとともに、卒業生が幸せな人生を送り、社会で大いに活躍することを期待いたしまして、式辞といたします。』

3学期スタートしました。

本日、始業式を行い、3学期がスタートしました。授業日数は少ないのですが、総合的な探究の時間の発表会、学年末考査、入学試験、卒業式、・・と多くの行事等が詰まっています。新型コロナウイルス感染症についても、校内の感染防止対策を引き続き行い、教育活動を実施していきますので、ご理解とご協力をお願いいたします。以下に、本日の始業式での校長の話の要旨を掲載しておきます。

 3学期の始業式にあたり、お話しをさせて頂きます。この冬休み、皆さんはどんな生活を送っていたでしょうか。き
っと、充実した年末年始を送ることが出来たのではないかと思います。
 また「コロナ」と、言われそうですが、大事なことなので、確認させてください。つい先日まで福島県内の新型コロナウイルス感染症への感染者も0や一桁で来ていましたが、急に 20 人や 30 人という数がニュース等で流されています。昨日のニュースでは、福島県内においても市中感染が確認されたとの情報が流されていました。基本的な対策は変わりありません。感染力の強いオミクロン株の場合、あっという間に集団感染、クラスターとなってしまうかもしれません。ワクチン接種を終えていても一定の緊張感を持って、油断せずに、マスク、消毒等、引き続き継続して取り組んでください。
 さて、新年を迎えて、「気持ちを新たに」、とか、「今年の抱負は」等と言うことを、様々な場面で耳にします。大きな節目としては、年度の変わり目もありますが、新年を迎えて、気持ちににもリセットを掛けることは意味が大きいかもしれません。では、「気持ちを新たに」するとはどういうことなんでしょうか。ある辞書には、「物事に対する心の持ちようを改めて行うこと」と書かれています。例として、次のような事が書いてありました。「気持ちを新たに、仕事に向かう」という時は、それまで仕事に対して持っていた心の持ち方を改めて、新鮮な気持ちで仕事をする、新しい心の持ちようで仕事をするという意味があるとのことです。新鮮な気持ちで、新しい心の持ちようで、ということですが、仕事に限らず、学習や部活動、習い事、何にでも当てはめることが出来ます。「気持ちを新たにする」ことは、新鮮な気持ちになるということなので、モチベーションを高めたり、維持していくのにはとても有効なんです。節目節目で、上手に「気持ちを新たに」して、皆さんのそれぞれの目標達成に向けて頑張ってください。
モチベーションを高めるということから、
 次に、自分自身への満足しているか、つまり自己肯定感についての話をしたいと思います。「自己肯定感」に関して、内閣府が公表しているデータですが、諸外国に比べて日本の若者は自分自身に満足している者の割合が低く、調査対象の 13 歳から 29 歳までの全体では、45.8 %となっています。参考までに、アメリカ 86.0 %、イギリス 83.1 %、ドイツ 80.9 %、フランス 82.7 %、スウェーデン 74.4 %、お隣の韓国は 71.5 %という結果です。自分自身への満足とは、自己評価と言っても良いかもしれないが、日本人は若者に限らず自己評価が低すぎるのかもしれません。他人からの評価よりも自分自身が過大に良く評価していると、自分に甘い人間であるかのように捉える傾向があります。一昔前の日本社会では、自分自身を控えめに評価することは美徳のように考えられてきたと思いますが、国際社
会を生き抜く今日の日本人としては、むしろ、自分自身、自己を客観視して自己を見つめ、自己の向上を図り、個性を伸ばして充実した生き方を追求することが求められているように変化してきているように思われます。しっかりと自分自身を肯定的に捉え、満足するような自己肯定感を持つことによって、他人からのアドバイスや批判に対しても、自分自身の改善やより良い方向性への軌道修正のためのヒントと捉えて、大きなストレスになることが
回避できるものと思われます。つまり、しっかりと自分の良さや存在意義を自覚することが、モチベーションの向上や維持に繋がると言えると思います。
 少し、抽象的な話だったかもしれませんが、生徒の皆さんは、まずは自分で自分自身を肯定的に捉え、「自分なんて」と自分自身への評価を下げず、「自分だからこそ」と胸を張って、「自分ならできる」と前向きに取り組んでください。ココで創ろう、君のミライで、ミライ(美蕾)を創っていくことも、自己肯定感をもつことに直結しているのだと思います。
 最後になりますが、短い3学期ですが、時間を有効に、がんばってください。

2学期を終えて

本日、午前中に2学期の終業式を行いました。式で話をした内容は、下記のとおりです。

 2学期の終業式にあたり、お話しをさせて頂きます。昨年度の事を、思い出していたのですが、1年前の2学期終業式は、コロナによる年度はじめの臨時休業の分の授業を確保するために2学期を3日間延長して23日に行われました。現在のところコロナによる感染者等の状況も福島県内においては極めて少ない状況が続いていて少しほっとしているところです。しかし、今朝のニュースなどでもオミクロン株に関する情報が流されていましたが、生徒の皆さんも、この冬休みも一定の緊張感は持って、生活をして欲しいと思います。

 話は変わりますが、先ほど多くの表彰状を伝達させて頂きました。表彰された皆さん、改めまして表彰おめでとうございました。昨日の小文化祭の際にもお話しさせて頂いた中で、発表の場は、自分自身の力がどれだけ着いているのかの確認が出来ると言いました。大会やコンクールなどで、表彰された生徒の皆さんは、間違いなく、普段の努力や取組で成果があげられた証なんだと思います。「ココで創ろう、君のミライ」の未来に向けての美蕾が育まれていることでもありますので、引き続き、日々の努力を継続してください。

 今日は、インターネットの特に、SNSの不適切な利用のことをこの機会にお話しさせてもらおうと思います。2年前のある調査データですが、高校生の92%、中学生の75%が、スマートフォンを利用しているそうです。最近、県内の多くの高校で、SNSの不適切な利用から、加害、被害に繋がった件が多数発生しています。本校も無関係ではありません。
 SNSもいろいろとありますが、総務省の令和元年度の調査によると、10 代の者のうち 94.4%が LINE を、69.0%が Twitter を、28.9%が Facebook を、63.4%が Instagramを、47.9%が TikTok を利用しているそうです。
 ここで、確認しておきたいのは、SNS自体は、ツールですので、適切に使う事さえできれば、とても便利で、有用なものだと思います。物理的な距離も関係なく、様々な情報を発信したり、やりとりできることは、人と人との繋がりやネットワークを、オフラインの世界では考えられないくらい広げてくれる、様々な可能性も、ある意味で無限大なのかもしれません。
 ただ、気をつけて欲しいのは、相手の姿が直接見えない、どこにいて何をしている人かどうかも分からないという、対面でのコミュニケーションとは異なることをしっかりと理解しておかなければならないと思います。また、文字や画像、動画、一度アップロードしたデータは、自分の手から離れて、様々な人のもとに渡ることもあるのだと言うことも、常に意識しておいて欲しいと思います。ふざけ半分にアップした画像が大きな問題となったり、安易に書き込んだ文字や文章が、その後、大きな問題となったり、あっという間に皆さん自身が加害者になることもあります。そうならないためには、あげて良い画像なのか、動画なのかなど、確認することを習慣化することも大切なのかもしれません。
 それから、匿名性や直接姿が見えないことを利用した、悪意を持ってSNSを通じて接触してくる人たちもいます。金銭的、性的なトラブル、被害に遭わないようにするためにも、普段やりとりをしている人ではない人からの友だち申請など、安易に承認などしないようにすべきだと思います。これから、冬期休業に入ると、スマホを使用する時間も増えるかもしれませんが、くれぐれも慎重に、適切に使用するよう心がけて、被害者にも加害者にもならないようお願いします。

  最後になりますが、来年は、寅(とら)どしです。虎は「力」や「権威」の象徴です。≪虎の威を借る狐≫は他人の権威をかさにきて威張り散らす小者という意味で、あまり良い意味には使われません。ただ、来年こそは「虎」の威を借りてでも「コロナ」を退散させて、もっと自由に行動できる年なれば良いのにと願うばかりです。

 来年も、ミライに向けて、しっかりと日々の努力を積み重ねて下さい。期待しています。