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本宮高校百景 その三~衣替えの日の金木犀~

2019年10月1日 11時59分

衣替えの日の朝、

校舎へ向かう坂を登り切ったあたりには

甘く可憐な香りが漂っていました。

金木犀(きんもくせい)です。

金木犀の木は校舎棟に隣接する

発電機のそばにひっそりとあります。

金木犀は小さく控えめな花のため、

花言葉は「謙虚」とのこと。

 自己主張は強くないが、

その香りは多くの人に届き、

その存在を感じずにはいられない、

そんな花なのでしょう。

なんだか私の周りにもそんな人がいるような気がします。

 

金木犀が香りを発するのはわずか数日とのこと。

すべてのものの命には限りがある、

だからこそその時間を精いっぱいに生きなければならないのだ、

今年度の折り返し地点の衣替えの今日、

金木犀の香りからそんなことを考えていました。

 

金木犀の近くのツゲの蜘蛛の巣が陽光で輝いていました。

雲海の上に山頂をいただく安達太良山を連想させます。

美しいと思いました。