1学期を終えて
2021年7月20日 10時35分終業式の校長からの話の内容の要旨を掲載させて頂きます。
1学期の終業式にあたって、お話しをさせて頂きます。
皆さんにとって、この1学期は、どんな学期でしたか?それぞれが、「ココで創ろう、君のミライ」に向けて、皆さん一人一人が自分の将来に備えての蕾になるような、取組ができたでしょうか?それぞれが、自分自身に問いかけてみて下さい。
令和3年度に入って、昨年度は実施できなかった高体連や県総体、高校野球などの大会が、多くは無観客でしたが実施されるなど、新型コロナウイルスへの対応をしながらも出来たことはよかったと思います。いままで、やって当たり前だったことが、必ずしもあたりまえではないことを昨年は痛感したところでもあり、参加した皆さんにとっては、とても貴重な経験となったと思います。
始業式には、校訓の真結身の教えについて、行動規範であり、常に意識して学校生活を送って欲しいことを話しました。真摯、結束、身命、皆さん一人一人の行動規範として、あらためて確認しておいて下さい。真結身の教えをベースにして、ココで創ろう君のミライに繋げて欲しいと思います。
ところで、明日は、開会式前ではありますが、福島市のあづま球場で、ソフトボール競技が始まります。午前9時から、オーストラリアと日本の試合が全ての競技の中でも、最初の試合と言うことになります。いろいろな課題を抱えながら開催されるオリンピックですが、皆さんにとって、生涯に渡って記憶にとどめられるような素晴らしいプレーを、それぞれの代表選手には期待したいと思います。可能であれば、ぜひテレビなどで観戦してください。
オリンピックと言えば、先日、バドミントン男子の日本代表の桃田賢斗選手が、抱負を述べている映像を見ました。彼が、多くの方々への「感謝」を語っていました。それを聞いたときに、思い出したことがありました。何かというと、桃田選手は、出身は香川県ですが、香川の小学校を卒業した後、双葉郡富岡町の富岡第一中学校に入学し、富岡高校を卒業するまでの中高6年間を福島県で過ごしました。彼のように、全国から、小学生で選抜された子が、富岡一中・富岡高校で中高6年間を一貫してバドミントンの選手強化を行うプログラムは、ビクトリープログラムと呼んでいます。毎年、10名程度の小学生が、中学校の入学と同時に、親元を離れて、ここ福島で共同生活をスタートすることになります。富岡高校の休校によって、このプログラムは現在ふたば未来学園中学校・高等学校に移っています。
校長先生は、平成27年と28年の2年間、富岡第一中学校の校長をしてました。その時に、先ほどの桃田選手の後輩の中学生高校生と関わっていましたが、彼ら彼女たちも、桃田選手と同じように「感謝」を常に言葉に表していました。自分たちを支えてくれている様々な人への「感謝」を常に表し続けることは、とても素晴らしいことだと感じていました。プレーも素晴らしいですが、それ以上に、こういった気持ちの持ち方が、人をさらに強くしているのではないかと思います。どんなときにも、さっと言葉に出てくると言うことは、いつもそういうことを考えてると言うことなんだと思います。県外出身の生徒多いので、大半の生徒は真っ先に、福島県、富岡町への感謝を述べているなということが、印象的でした。先日の桃田選手の言葉から、思い出したので紹介しました。
次に、命の大切さの話をします。避難訓練でも、昨日の薬物乱用防止教室でも、自分事としてという話をしましたが、自分事として聞いて下さい。18日の日曜日の午後に、南会津の下郷町で、川遊びをしていた高校1年生が、川底で見つかり、病院に搬送されましたが亡くなってしまったと、ニュースなどで取り上げられていました。友達が、一緒に泳いでいたら姿が見えなくて、119番通報したそうです。とても残念なニュースだと思いましたが、これから、川、海、湖と、夏、熱い時は特に、そういったところに行きたくなるので、同じような事故にならないよう、泳いでいい、遊泳が認められている場所以外では、決して泳がないことが大切です。海水浴場などで遊泳が認められている場所には、監視員がいたり、ライフセーバーがいたり、緊急時の対応が素早くされます。遊泳が認められていない場所は、流れが急だったり、急に深くなったりと、それなりの理由があるわけで、過去の水の事故で命を落としている事例も、多くがそういった場所で起きています。川の水に入りたい、泳ぎたいと思った人は、プールに行って下さい。それが安全だと思います。こういった痛ましいことが絶対に起こることがないよう、自分だけは大丈夫、といった根拠のない自信で、家族や友人、周りの人たちを悲しませるような結果にならないようにしてください。一番大切なのは命です。これを失ったら何にも出来ません。皆さんそろって、8月23日の始業式を迎えられるよう今の話を、頭の片隅に常に置いて下さい。
話題を変えます。本日配付されるPTA会報に、今年の4月21日に本校と本宮市が包括連携協定を結んだことの紹介をしています。なかなか、このことについて皆さんにお話しする機会が無かったのでここで話をさせてもらいます。
協定の目的としては、次の3つになります。
一つ目として、「地域課題の研究に係る事業の推進及び支援に関すること」となっています。皆さんの総合的な探究の時間への本宮市としての支援などがあります。
二つ目として、「地域との協働に関すること」です。いろいろな意味が込められていますが、地域の行事への高校生の積極的な参画や、ボランティア活動などを意識しています。
そして、三つ目です。「地域の活力を育む人材の育成に関すること」これは、みなさん、本高生が、活力ある個性豊かな人に成長してもらって、地域社会の活性化などに貢献して欲しい。そのために本宮市としても協力できることをしますよ。と言うことなんだと思います。
今話をした協定は、一つの形です。本宮市の関係者の方々や、本校の先生方も皆さんの学ぶ環境作りに、これからも努力していきますが、中身は、生徒である皆さん一人一人が、自分の将来に向けて、授業や部活動などに精一杯取り組んでいるか、どれだけ輝いているかなんだと思います。
まさに、「ココで創ろう君のミライ」に戻ってくるのかと思います。
最後になりますが、この夏休みが、皆さん一人一人にとって有意義なものになることを期待して、終業式での校長先生からの話を終わりにさせて頂きます。