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卒業おめでとう。

2022年3月3日 10時45分

令和3年度の卒業証書授与式も好天に恵まれた3月1日に終えることが出来ました。
卒業生の皆さん、あらためまして卒業おめでとうございます。
式辞を掲載させて頂きます。

『 暦も三月となり、例年にない寒波や大雪に見舞われた冬から、春の気配が安達太良山や阿武隈川を少しずつ優しくつつみ、新しい季節への喜びが感じられるこの良き日に、本宮市長 高松義行(たかまつぎぎょう)様をはじめ、御来賓の皆様、保護者の皆様のご臨席をいただき、令和三年度、福島県立本宮高等学校の卒業証書授与式を挙行できますことは、この上ない喜びであり、皆様に厚く御礼を申し上げます。
 だだ今、卒業証書を授与された百四十六名の卒業生の皆さん、皆さんは、本校での高校生活における努力と成長の証を持って、本日、百七年年間の歴史と伝統のある、福島県立本宮高等学校を旅立ちます。本当におめでとうございます。
 また、これまで、お子様をいつくしみ、全力で支えてこられました保護者の皆様にとりましても、お子様が高校卒業という節目を迎えられましたことは、大きな喜びであると御推察を申し上げます。また、これまでの本校へのご支援に対し、あらためまして御礼を申し上げます。ありがとうございました。

 さて、本校の教育活動のスローガンでもある「ココで創ろう 君のミライ」ですが、ここ本宮高校で、卒業生の皆さんは、自分自身のミライに繋がる何を創ることができましたか。自分の胸の中で構いませんので、今、高校生活を振り返って、確認してみてください。授業のことを思い起こした人、遠足、檀陵祭や小文化祭、スポーツ大会等の行事が真っ先に頭に浮かんだ人、部活動や校外で経験したことを考えた人、一人一人違いはあると思いますが、自分自身の未来に役立つミライ、美しい蕾づくりが、皆さんの心と身体の中にしっかりと蓄積され、これからの生きる力になることと確信しております。
 そして今、皆さんはそれぞれの新しい未来の入口に立っています。「ココで創ろう 君のミライ」は、「今この瞬間に、この場所で、一人一人が」という意味を込めていますので、これからは、皆さん一人一人の人生のスローガンにして頂きたいと思います。皆さんはこれからも、それぞれが、進学先や就職先のそれぞれの場所で、その時その時に、未来を創っていくことになります。それは、楽しく喜びにあふれることばかりではないかもしれません。しかし、本校での学びや経験で身に付けた力と、本校の校訓である、「真摯、結束、身命」の真結身(まゆみ)の教えを高校生活において、常に行動指針としてきたことは、その時その時の難しい状況を解決し、乗り越えていくための、人生の礎(いしづえ)となり、皆さんを支え、未来に向けて前進し続けることに役立つはずです。

 また、皆さんは、二年前の台風十九号による水害や、昨年からの新型コロナウイルス感染症への対応など、過去に経験の無い大きな困難を乗り越えてきました。その様な中でも、昨年度の公開文化祭である檀稜祭や、今年度からスタートを切った、ゼミ方式による探究活動など、皆さんの活躍は、これからそれを引き継ぐ、後輩、在校生にとって見本となる、大変素晴らしいものでした。先日行われました、本宮市主催の報告会においても、学校を代表しての七つの発表に対して、本日御来賓としておいで頂いています高松市長さんからは、心温まる励みとなるご講評をいただきました。会場にお越し頂いた多くの方々からも、発表に対して高い評価のコメントを頂いています。皆さん卒業生が今年一年間頑張ってくれた成果だと思います。これからの時代を生き抜く皆さんにとって、予想できない困難な課題に果敢に挑戦し、地域などで活躍するための力を身に付けることは、とても重要です。皆さんは、探究活動などの、解のない、答えが一つではない学びに対して、主体的に創造的に取り組見ました。この様な活動をとおして、将来、生涯をとおして役に立つ力を身に付けることが出来ました。その力が、皆さんの前途ある未来を切り拓いてくれることに期待をしています。

 あと十日で、あの東日本大震災を引き起こした東北地方太平洋沖地震の発生から十一年目となります。復旧や復興も、新たな段階に入っていますが、その担い手は、若くこれからの前途が有望な卒業生の皆さんだと思います。本校の校歌の三番の歌詞は、
「いざ新しき世をぞ創らん」で、締めくくられています。その意気込みを皆さんは持ち続けて、これからの新しい社会を創ってくれるものと楽しみにしております。

 結びに、本日ご多忙の中、卒業生を祝福してくださるためにおいでいただいた、御来賓の皆様、卒業生を支えてこられた保護者の皆様に、日頃の御礼を申し上げ、皆様のご多幸をお祈りするとともに、卒業生が幸せな人生を送り、社会で大いに活躍することを期待いたしまして、式辞といたします。』