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1学期終業式を終えて。

2022年7月20日 14時47分

本日、1学期の終業式を行いました。

式の校長からの話では、私たちは誰でも、一人の人間として命が守られ、社会のルールの中で明るく楽しい生活をおくる権利「人権」を持っていることに触れながら、「相手の気持ちを考えて行動することの大切さ」「人との関わりの中で困ったことがあり、深く悩んでしまうような時は、勇気を出して誰か信頼できる大人に相談すること、SOSを発信して身を守ること」について話をしました。

 生徒たちが、この1学期を振り返り、どんな気持ちでいるのかは様々だと思います。成績が思うように振るわなかった生徒もいると思います。そうであるなら、ここから、くじけずに、自分の学習の仕方を変えてみることや、得た知識を実際に使うことを繰り返しやってみることについて伝えました。人は、地道な代わり映えしないような毎日の中で、ゆっくりと確実に変化し成長していく奇跡的な力を持った存在であり、そんな自分を信じることを忘れないでほしいと願います。

 そして、最も伝えたいこと「自分の命を大切にすること」についての話をしました。生徒たちは、社会に向けて飛び立っていく時のために、それぞれが、自分自身の社会との関わり方について、悩みながら、密かに必死で考えているはずです。時に、自分の存在意義が見つからない不安に苛まれてしまうこともあるのではないでしょうか。今日、生徒諸君に伝えたのは、オーストリア、ウィーンに生まれ、精神科医、心理学者で、第二次世界大戦中にユダヤ人であるためにナチスによって強制収容所に送られ極限の体験をしたヴィクトール・エミール・フランクルが、その体験を基に書いた著書『夜と霧』で説いていることについてです。 “ 自分の将来に待っている、自分を必要としている「何か」あるいは「誰か」のためにも、私たちは、自分の命を大切にしながら、試練を乗り越え、生きていかなければならない “ ということです。

 終業式の後、自ら志願した生徒たちによる学校周辺のゴミ拾い「クリーン作戦」が行われました。蒸し暑い中、作業する生徒たちを取材しながら、あらためて、生徒たちが有意義で充実した夏休みを過ごして、また元気に2学期に臨んでくれることを願うばかりです。