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本宮高校百景その七~ヒカリとカゲ~

2020年2月13日 10時52分

見慣れた風景も少し見る角度を変えてみると

全く新しい風景となります。

次の写真はどこの風景かわかりますか?

ちょっと引いて撮影した写真がこちらです。

いつもの満天星並木の坂道で、光と影が創り出す風景です。

光と影が創り出す風景にはこんなものも。

 

ところで「カゲ」と呼ぶ、似たような言葉に、「陰」があります。

「影」は光が遮られてできる「模様や形」のことを示し、

「陰」は光が当たらない「場所」を指すとのこと、

そういえば「日陰(ひかげ)」は、

日光が建物や樹木などに遮られた場所のことを呼んでいます。

 

そうすると夜は「陰」ということになるのでしょうか?

ライトアップ、イルミネーションという幻想的な風景は、

「光」と「陰」と「影」が創り出していることなります。

 

「影」や「陰」という言葉には暗いイメージがありますが、

もしこの世の中に「カゲ」がなかったら、

それはのっぺりとした単調な世界になってしまうでしょう。

月が美しいのも、光と「カゲ」のよるものですし、

オリンピック等のビッグイベントの開会式や閉会式は

たいてい夜に行われ、光と「カゲ」が織りなす美しいショーとなっています。

東京オリンピックの開会式も楽しみですね。

 

光だけでなく「カゲ」があるからこそ、

この世界には変化があり、彩があり、私たちの感性が動くのだと思います。

そしてそれは私たちの人生にも当てはまることでしょう。

 

どんなスターであれ常にスポットライト(光)を浴びているわけではなく、

人の目の降れない場所(陰)での毎日の積み重ねがある。

人生は常に明るく楽しいこと(光の時間)ばかりではなく、

苦しいことや悲しいことやくやしいこと(カゲの時間)があるからこそ、

人は成長し、また、何かを成し遂げたときの喜びは大きいのだ、

私はそう思います。

 

光があるからこそ「カゲ」は存在する、つまり表裏一体のもので、

今、自分が「カゲ」の中にいるとしても、

すぐそばに光のあたる場所があり、

永遠に「カゲ」の中にいるわけではないと

どこかで私たちは感じている、

だから、苦しいことや悲しいことを克服できるのではないでしょうか?

 

そういえば評判の演劇部の演目「バイバイ ブラックノート」も、

「影」が重要な役割を果たす高校生の成長物語でしたね。

「ヒカリ」と「カゲ」が織りなす珠玉の名作です。